日記 > 海外編 > 香奈子のおパリの休日 > 4月10日(火) なんとか復活U








               ルーブル美術館→
今日は火曜日なのでルーブル美術館はお休み
それでも広場には人が沢山いる

人混みを避けてセーヌ川へ
汗ばむような天気…眩しい陽射しにパリジャン達も嬉しそう


ポンヌフ(新しい橋)という名前の一番古い橋を渡って…
シテ島のノートルダム大聖堂までへ行こう!!!


ても…
ああ…駄目…トイレが…限界
と、いうことでノートルダムの一歩手前の
セーヌ川からの風が気持ちよく吹き抜ける古いカフェで一休み
気取りがないけど、落ち着くカフェでした
時間は午後5時…
ふう…中途半端な時間
ええい!!!こうなったら、モンパルナスまで行って
テアトルキオスクで芝居のチケットをゲットしよう〜

ガイドブックによれば
テアトルキオスクでは当日券が半額+手数料で手に入るらしい

セーヌ川を渡り
地下鉄のサン ミッシェルから4号線に乗り、モンパルナス ピヤンヴニュへ
モンパルナスタワーの裏
モンパルナス駅の前の広場にテアトルキオスクはあった

広場には
移動遊園地のメリーゴーランドがキラキラ回っている

その横を
機関銃を持った迷彩服の軍人が数人歩いている
テロを警戒してのことだろうが
日本人の私には異様な風景に見える

戦争の歴史、いろいろな人種を抱えているフランスの今の姿なのね

さて…キオスクの窓口
受付のお兄さんに、観光案内所で貰ったミュージカル『キャバレー』のチラシを見せ
当日券ありますか?
例によって、単語カードを指差す

受付のお兄さん(私より若いか…)は
フランス語を話せない私に苦笑しながら「Qui」
カチャカチャと端末を操作してチケットを出してくれた
手数料込みで37.50ユーロでゲット☆
やったぁぁぁ!!!メルシー…を連発する

今…午後6時過ぎ
開演時間は午後8時…一旦ホテルの帰ることにする
終演は11時過ぎちゃうから
パスポートや余計な現金やカードはホテルに置いてこないと…

パリで…しかも一人で…初めての夜遊び?
慎重になってなり過ぎることはないもの

モンパルナス2Gare TGV(ドゥーガールテージェヴェ)からバス91番に乗り
レ ゴブランまで
昨日買った手帳サイズの地図が大活躍
通りの名前でバスがどこを通っているのかすぐわかる
コツさえ掴めば、パリはわかりやすい!!!

レ ゴブランの次、ホテルのすぐそばで降りる
このホテルはホント便がいい

・・・う〜ん・・・
また…耳が痛くなってきた
ご飯を食べて薬を飲めば…大丈夫よ…きっと
自分をなだめる

時間もないし…昨日の買ったキッシュの残りとオレンジジュースが今宵の夕食
そして薬を飲む

とりあえず盗られては困るものは置いて
身軽なカラダで…いざ夜のパリへ
レ ゴブランから地下鉄7号線でジョセ ダンタン ラ ファイエットへ
3号線に乗り換えてグラン ブルヴァールまで
そこから徒歩でFOLIES BERGERE劇場へ

地図をチラチラ確認しながら歩く
あった!!!古いけど素敵な劇場

待ち合わせの人たちで賑わう中
チケットに握り締めて…入り口へ
もぎりのお兄さんがキオスクで買ったチケットを見て
「あっちでチケットに変えて…」と(多分)言った
窓口に行きチケット見せると、座席番号の書いてあるちゃんとしたチケットくれた

ふむふむ…こういうシステムなんだ…
さっきの(絶対私より若い…金髪の巻き毛)お兄さんにチケットを切ってもらい
メルシーとお礼を言った

うわぁ…天井が高い
ゴージャスではないけど映画のセットのような劇場
レストランやBarもある
案内の人にチケットを見せると2階の上手のドアを指差してくれた
そのドアのところにも案内の人がいて席に案内してくれた

1679人定員とパリスコープ(パリ版ぴあ)に書いてある
一階席の真ん中と二階席の前中央にはテーブルがあり、飲みながら観劇出来るようになっている
一番高いところはまさに天井桟敷だし
ホントに映画のセットみたい

私の席は二階席上手より前から3列目
隣にはフランス人のご夫婦
私が一人で来ているので興味を持っている様子

開演前からバンドが音合わせしたり
踊り子がストレッチしながら…お客さんと話をしたりしている

舞台は1階と2階…2段になっていて、上手下手に螺旋階段があり行き来が出来る
2階はバンドの席らしい…
そこから、2階席の前の方に足場があってぐるりと上手から下手に移動出来、
2階席の一番前のお客とも話が出来る

1階の客席ではギャルソンたちが給仕していて…本当のキャバレーみたい
雰囲気創りは完璧…
観客はいつの間にかキャバレーの客となり
…すうっとミュージカル『キャバレー』が始まった

素晴らしい舞台だった
こんなにリアリティーのあるミュージカルは初めてだった
実は私はあまりミュージカルは好きではない
突然歌い出したり…どうも不自然で
でも、この舞台は違った
なぜ…歌うのか…誰に歌っているのか…
が、はっきりとしている

そして、第二次世界大戦でフランスが受けた傷を見事に描いていた
ブロードウェイ版とはまったく違った印象だった

そりゃ〜この作品の舞台のドイツと戦争していたんだもの…ね
ドイツとフランス…飛行機で一時間の距離で
ナチス…ユダヤ人…生々しいはず

幕間に隣のフランス人夫婦の旦那さんが話しかけてきた
「フランス語わかるんですか?」
いいえ
「英語はわかるんですか?」
ほとんどわかりません
私が芝居の細部に反応し…物凄く感動しているのにびっくりしているようだ
「言葉がわからなくても感じるものなんだなぁ〜」と夫婦で話している(ようだった)

はは…
特別…好きな作品なので…と、言いたかったんだけど
言葉が出来ず…残念…

興奮冷めやらぬまま…劇場を出る
とにかく人波と一緒に大通りまで出て、タクシーを拾わなくちゃ〜

大通りに出て…唖然
この辺りには劇場・映画館が多く、見終わった人々でごった返している
昼間より…人が多いんじゃない〜
ここでタクシーを見つけるなんて

案の定、調べておいた
タクシー乗り場には一台も止まっていない
ガイドブックには
そんな時はカフェに入り、タクシーを呼んでもらうこと…と書いてあったが
どこのカフェも人で溢れている

どうしようかと歩いていたら
ふぅ…声をかけてくる…かけてくる
そりゃ…そうね…こんな時間に女一人で歩いていたら

ガイドブックには女性は日が落ちたら地下鉄には乗らない方が懸命と書いてあったけど
ここでフラフラするよりはマシ…と決断し…地下鉄の駅へ

大丈夫…
人は沢山いるし、仕事帰りのパリジャンだっていっぱい乗っているはずだし
来た経路を戻るだけだし…

私はパリに何年も住んでます〜って顔をして電車を待ち
仕事帰りです〜って顔で電車に乗り
通いなれている道です〜って顔で乗り換えた

乗ってしまえば…パリの地下鉄も東京の地下鉄も一緒
酔っ払いはパリのが断然少ないし…
何事もなく…レ ゴブランの駅に戻ってきた

・・・
何事もなくないのは…耳の痛みだ
耳だけじゃない…歯も顎も頭も…
ホテルに帰りホッとしたら…物凄く痛い

この痛みでは眠れないし…明後日も再診まで持ちそうもない

仕方なく…パリ時間午前2時ごろ…保険会社に電話
月曜日の診察の件…そして今の痛み…木曜日の再診の件などを話し
他の耳鼻咽喉科の先生を紹介してもらえないかと話す

保険会社のパリ支局の人に相談してみるので、朝まで待ってくれとのこと
とにかく…朝が来るのをじっと待つ

不思議と早く日本に帰りたいとは思わない…

ジュンク堂で買った日本の新聞…
(石原氏が再選したのを知り、昼間の機関銃が頭によぎる…)
ガイドブックやパリスコープ…を、読みながら
痛みが消えたら…どこへ行こう…何を見よう…
とにかく…楽しいことを考えながら…

長い長い…眠れないパリの夜
『 キャバレー』の興奮も残っているし…


ああ…せっかく来たのだから…早く良くなって…パリを感じたい!!!…
そう願う一心だけの夜でした


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