日記 > 日本編 > 香奈子 熊野古道を行く > 9月10日(木) 熊野古道・伊勢路(4)

〜八鬼山峠〜ヨコネ道・三木峠〜羽後峠〜鬼ヶ城







               賀田駅のホームから
5時30分起床…
夕べ楽しいお酒も飲んだし…平和にぐっすり
6時30分朝ごはん

7時に出発

お世話になった竹美旅館

いよいよ…八鬼山をめざします


袖片橋 石経碑・道標
古い家並みが残る矢浜町を歩きます


町中にも…こんな石垣が残っています

トイレも済ませ…いよいよ

八鬼山の登山口に到着 7時50分
その昔…登山口が見つからず…大変だったみたい
今でも、道標がないとまったくわかりません


熊野古道(熊野街道)

平安時代の後期(十二世紀)には、すでに開かれていた、
熊野に至る道は
「紀伊路」と「伊勢路」の二大ルートがあった

伊勢から熊野をめざす三重県側の熊野古道「伊勢路」は、
熊野詣や西国三十三ヶ所巡礼に代表される
庶民の「信仰の道」として発達した

江戸時代に入り、元和5年(1619) 徳川御三家として、
徳川頼宣が初代紀州藩主になると、藩政の諸政策を進め、
寛永12年(1635)には、和歌山から新宮までの紀伊路に、
田丸(三重県玉城町)までの伊勢路を延長編入し、
一貫した「熊野街道」として大いに整備した

三重県側の熊野街道は、伊勢から熊野三山
『熊野速玉大社・熊野那智大社・熊野本宮大社』に向かうときは、
八鬼山越えの「熊野道」とか「巡礼道」なとど呼び、
逆に、同じ道を伊勢に向かうときは「伊勢道」と呼んだ

この道は、伊勢参宮を終えて
西国三十三ヶ所第一番札所・那智山青岸渡寺へ向かう巡礼者が、
最盛期には、年間・数万人通行した
道中には急峻な峠越えの連続と渡河の難所が待ち受け、
行き倒れたり、水難で命を落とす者も多く
「広大慈悲の道」は、また「非情の道」にもなった

明治になって、熊野街道の路線変更や新道の開通、
昭和に入り、鉄道や新国道の開通などで、
江戸期以前の熊野街道の峠道は次第に荒廃した



ゴットン石…この石に乗るとゴットン…って音がする

そこでハタと気がついたんだけど、こんなに石畳があるのに
音がしたり、グラグラする石ってホント少ないの
驚くほど…きちんと作ってあるのですよ

所々に行き倒れ供養碑があります
七曲がりという…難所やら
こりゃこりゃ…さすが大変です

よじ登ることも度々


でも…石の間にこんな可憐な花も
若干…ぶれてますが。。。

しかし…立派な岩とか、木に落書きが多い
なんだか変な違和感

荒神茶屋跡で、栃の実拾いの地元の方達に会う
道の整備とか、ボランティアでしているらしい

いよいよ山頂
そこから少し下り…桜の森広場へ
     
絶景だぁぁぁ

難所を越えて…ホッ

しかし…これが、甘かったのだ!!!

登りも大変なら…下りも大変なのだった

しかし…難所だけに人があまり来ていないのか、とても美しいところ
さすが世界遺産…なのだが

落書きがひどい
世界遺産に反対している人たちのものらしい
なんだかとっても悲しくなってしまった

すばらしい景色は…昔から受け継いできた素敵な財産なのに

この峠では杖を借りました
峠の入り口に「ご自由にお使い下さい」と置いてあるのです
夕べの飲み屋さんで、マムシのメスは産卵の為、気が立っていると聞いたので
念のために
おかげさまで遭遇しなかったので良かったけど
この峠は…杖があってよかった

峠の終わりで杖を返して
三木里駅をめざします
山頂でのんびりしちゃったため…電車の時間に間に合わないかも

町中にも世界遺産反対の看板が
そこに住んでいる人たちにとっては、迷惑なことかもしれないけど…
なんだか…ものすごく悲しい
落書きされた歴史ある岩や木々たちが可哀想で

三木里海岸が見える
キレイ…
でも…立ち止まってはいられない

あっ…駄目12時24分の電車が行ってしまった。。。
次の電車は、3時58分…

どうしょう。。。

とりあえず、駅まで行ってみる
バスの路線を見ても…活路を見出せない
今日は木曜日…週末になると熊野近辺は混むので
電車で熊野市に入ろうと思っていたのだが

駅の周りには、なんのお店もない
非常食のパンが昼ごはん
甘いチョコレートのパンが疲れを癒してくれる

お腹も膨れ…元気になった
ここで待つよりは、歩いて先に進もう

古道に戻る…

     
賀田湾沿い、ヨコネ道を歩き出す

     
三木峠の展望所からの…賀田湾

三木峠から羽後峠の間で迷う
迷うと…疲れるから不思議
時間もどんどん経つような…気もしてくる

     
猪垣…イノシシの被害は、昔からあったみたい


道標があるとホッとします
昔の人は…もっと大変だったのでしょうね

結局…三木峠…羽後峠を越えて、賀田駅まで

八鬼山を越えの下り、その後、三木里駅まで早歩きしたので
かなり膝が笑っていたんだけど

それでも電車の時間まで30分ある

ホームに寝転んで…しばし休憩

4時3分…やっと電車が到着
ちょっと予定が狂ってしまったので
古道から離れて
熊野市出身・伊藤さんおすすめの鬼ヶ城へ足をのばすことに

熊野市駅の一つ前、大泊駅で下りる
4時19分…到着

     
大泊海水浴場を見ながら、海沿いをてくてく歩く

へぇ〜これが鬼ヶ城
うぁ〜これまたスゴイわ…


鬼ヶ城

桓武天皇(737〜806)の頃、
この地に隠れて熊野の海を荒らし廻り、
鬼と恐れられた海賊多娥丸(たがまる)を、
天皇の命を受けた坂上田村麻呂(751〜811)が
征伐したという伝説が残っているそうです



     
          
          浸食された大岩の数々
          ホントに鬼の住処みたい

     
     蛸漁をしているおじさん
     足が悪そうなのに
                          岩場をさっさと下りて行き、罠を仕掛けていました
     
足を踏み外さないで!!! おじさん!!!

     
     
疲れた足を引きずって                1時間かけて歩きました

     
                          日が沈んでゆく…めざす熊野大社の方向に
あらら…まだ今宵の宿を決めていない!!!
今日はさすが疲れたので、大きなお風呂に入りたい…

ということで、かんぽの宿・熊野に電話
よかった…泊まれる
しかも
熊野駅まで迎えに来てくれるとのこと
熊野駅をめざす

古道に戻る…さすがに古い町並み

     
歴史ある旅館跡                   町中にも、浸食された岩が

岩の町なのね
熊野駅から電話すると、迎えに来てくれた

七里浜を見渡せる丘の上の宿

ゆっくりお湯に使って…今宵は、宿の夕ごはん
     
     

見てくれはいいんだけど…味がねぇ
もっと…がんばれ!!! かんぽの宿

和歌山県川湯温泉からお湯を運んでいるというお風呂は良かった。。。
お部屋も広しい
蜘蛛もいないし
ビールもいい感じで…ぐっすり就寝です

明日はいよいよ…熊野三山へ

本日…45048歩


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